観光2024年12月03日
~番外編~ 鎌倉芳太郎のゆかりを巡る2泊3日沖縄ツアー
11月5日(火)から7日(水)、
三木町出身、型絵染の人間国宝で沖縄文化研究者の鎌倉芳太郎さんの沖縄のゆかりをめぐるツアーを実施しました。
初日は沖縄県立芸術大学の波照間永吉教授と共に首里周辺の町歩き。
本邦初公開のデジタル高精細画像によって原寸大で再現された琉球国王の遺影である御後絵(おごえ)をはじめ、国の重要文化財に指定されている鎌倉芳太郎資料を見せていただき、沖縄県立芸術大学附属図書館・資料館の森館長の解説を受けました。その後、芳太郎さんが残した資料が大いに役立っているという復元中の首里城へ。
鎌倉ノートは思ったよりもずっと小さく、びっしりと書かれた丁寧な文字や絵からは鎌倉芳太郎さんの思いが伝わってくるようです。
2日目は沖縄美ら海水族館でアクリルパネルメーカー㈱NIPPURAの敷山靖洋社長が三木町から駆け付け、ジンベエザメやマンタが悠々と泳ぐ大水槽のアクリル窓の説明や水族館の成り立ち、ものづくりに対する熱い思いなど貴重なお話を伺いました。
その後、芳太郎さんも写真に記録したという世界遺産の今帰仁城跡へ立ち寄り、
夕方には首里に戻って首里染織館suikaraで紅型のトートバッグ制作体験をしました。
糊付けしているトートバッグに
色を差していき、自宅に持ち帰って糊を落として完成させます。
これが難しいのです。
隈取りといって、ぼかしをいれる工程はハードルがさらに上がります。
色の組み合わせには決まりがあって、紅型が力強さと優美さを讃えている理由なのだと思いました。
糊を落とす前(上)と後(下)です。参加された皆様にご協力いただきました。
芳太郎さんが晩年に取り組んだ紅型の研究と制作。
その奥深さを垣間見ることができました。
最終日は沖縄の自然崇拝の最高の聖地である斎場御嶽へ。琉球王国時代から今も続く神聖な場所です。
トンネルをくぐって
ニライカナイ橋を渡りながら景色を見ると海面と雲の間が輝いていて幻想的な空気に満ちていました。
来年、2025年1月31日には沖縄県立芸術大学で鎌倉芳太郎の顕彰碑の除幕式が行われます。
香川県の庵治石が海を渡って使用されます。
一般の方も見ることができるそうなので気になる方は訪れてみてはいかがでしょうか。
今回ツアーでの訪問はかなわなかったのですが、
琉球王国時代は上流士族の屋敷街だった首里城の北側の古い町並みも情緒があっておすすめです。
今後の再開発と首里城周辺の復元でさらに魅力を増していく首里城周辺エリア。
鎌倉芳太郎さんの偉大さをあらためて目の当たりにし、同時に平和の大切さを思ったツアーとなりました。
三木町と沖縄を繋いでくれた鎌倉芳太郎さん、このご縁を繋いでいきます。
※公開時点の情報になります。最新情報はホームページなどでご確認ください。