モデルコース2022年07月22日
田中さんぽ 〜田畑ウォッチと、本格そうめんを楽しもう!〜
三木町はいちごにアスパラガス、とうもろこしにお米と、季節によってさまざまな農作物が育ち、田畑が広がる日常の風景も日々移り変わっていきます。そんな三木町の自然を、のんびりじっくり味わえるおさんぽコースをご紹介します。
田中エリアとは?
三木町のなかでも、小蓑(こみの)に次ぐ自然豊かな場所で、田畑が広がるのどかな地域。讃岐(さぬき)山脈を背景に、香川県でも屈指の大きさを誇るため池が点在しており、山の景観も水辺の風景も楽しむことができます。三木町の秋の風物詩、獅子舞も盛んで、古きよき慣習を受け継ぐ三木町らしさを感じられる場所のひとつです。
タイムテーブル:
※以下、( )内の番号は記事最後にある地図と連動しています。
10:30 「田中公民館」スタート(①)
10:35 「旧JA香川県田中支店」通過(②)
10:45 「田中雷八幡神社」到着(③)
11:00 「三つ子石池」到着(④)
11:15 「三つ子石」通過(⑤)
11:30 「麦縄(むぎなわ)の里」でランチ(⑥)
13:00 「麦縄の里」出発
13:30 農道で記念撮影(⑦)
13:45 「田中商店街」通過(⑧)
14:00 「田中公民館」へ到着(①)
所要時間:3〜4時間
コースの全長:約3.5km
ーー田中さんぽのルート
田中公民館(①)
スタート地点の田中公民館は、三木町立田中幼稚園のむかいにあります。
旧JA香川県田中支店(②)
出発すると、ほどなくして「旧JA香川県田中支店」が見えてきます。こちらでは、毎週日曜日に「たなか朝市」が開かれています。
たなか朝市とは?
毎週日曜日の朝8時半から、旧JA香川県田中支店の北側駐車場で開かれている朝市で、地元の農家さんが採れたての新鮮な野菜や果物を販売しています。
旧JA香川県田中支店(②)〜田中雷八幡神社(③)
民家が軒をつらねるなかを歩いて行きます。石造りのレトロな建物や、鏝(こて)を使って、水を表す青地に白の漆喰で波模様を表現した讃岐の鏝絵(こてえ)がほどこされた立派な古民家などがあり、建物探訪としても楽しめます。
香川県でトップクラスのいちごの生産量をほこる三木町らしく、いちごのハウスも並んでいます。現在のように、いちごを高い位置で栽培するようになったのはとても画期的なことだったのだとか。昔は地面で栽培しており、いちご農家さんといえば、腰が曲がっている方が多く、すぐにわかるほどだったそうです。
三木町は、畑の一角で色々な野菜を育てる独特の風習があるのですが、田中も例にもれず、庭先や畑ではさまざまな旬の野菜が育っています。その土地土地の日常を感じられるのもさんぽの楽しいところです。
道端に、田中城跡の石碑が。田中城とは、南北朝から応仁の乱ごろまで勢力を持っていた三木氏の本城で、三木城ともよばれていました。
畑が続く道をテクテク歩いて田中雷八幡神社にむかいます。奥に見えるこんもりと木が生い茂っているところが神社です。
田中雷八幡神社へは横道から直接境内に入ることができます。
田中雷八幡神社(③)
田中雷八幡神社は、持統天皇の時代、雷雨がおさまることを祈願したことが由来とされる神社です。
満願の日の明け方、ふたりの神童があらわれ、「これで雷難はなくなった」と告げて去っていったと伝えられています。その後に三個の霊石があり、それをまつったといわれているのが、本殿裏にある「雷塚」です。
また、810〜823年(弘仁年中)には、弘法大師が田中雷八幡神社の霊威(れいい)を聞き、別当(神宮寺)として伽藍(がらん)を建立しています。 瑞松山龍光寺(ずいしょうざんりゅうこうじ)といい、弟子の智泉大徳(ちせんだいとく)を置き、その子孫たちが代々あとを継いでいきましたが、1868年(明治元年)の神仏分離政策により廃寺となりました。
後ろに大きな木をたたえた雷塚は、パワースポットといわれています。
田中雷八幡神社(③)〜三つ子石池(④)
田植えのシーズンは、田んぼのあぜ道を歩きながら、おたまじゃくしやあめんぼ、2億年前から姿が変わらず生きた化石とよばれるカブトエビなどを観察することができます。
三つ子石池が見えてきました。
池ぞいの道は、開放的でとても気持ちいい場所。写真スポットとしてもおすすめです。
道路にそって歩いていくと、「三木町フォトコンテスト 2021」の入賞作品の題材にもなった三つ子石が見えてきます。
三つ子石池の伝説
昔、ここに住んでいた幼い子が、継母にいじめられ、大きな岩を背負って歩くようにいわれました。仕方なく縄をかけて背負うと、不思議なことに軽々と持ち上げることができ、池まで運ぶことができたそうです。今も子供が背負ったときについた縄の跡が残っているのだとか。
信仰心のなかった母親でしたが、これはひとえに熊野権現のご加護であると改心し、信仰するようになったそうです。それ以後、この岩を「三つ子石」と呼ぶようになり、岩の場所が伝説のスポットとして知られるようになりました。
また一説には、熊野清光という豪力の武士が、熊野権現の霊夢によって、この岩を運んだという伝えもあります。
麦縄(むぎなわ)の里(⑥)
「麦縄の里」は、食や環境に取り組む若い世代が店を構える話題のスポット。まずは、本格的な手延べそうめんがいただける「まさご屋 すする」へ。
風が抜ける広々とした店内は、景色も最高です。
そうめんと天ぷらを食べてもよし、そうめんと麦縄の里のグルメを組み合わせてもよし、好みに合わせてオリジナルランチをいただくことができます。※メニューは日によって変わります。
ということで、そうめんを注文し、麦縄の里の一角にある「ほーぷバーガー」へ。肉・たまご・乳不使用で、植物性食品のみを使ったバーガーが大人気のお店です。自家製のクラフトコーラもあります。
今回は「まさご屋 すする」で食べることにしましたが、麦縄の里にはイートインスペースもあり、購入したものを自由に食べることができます。
戻ってしばらくすると、そうめんが出来上がりました! 歩いた後、氷水でしっかり冷やしたそうめんをいただくのは至福の時間。
そうめんを食べ終わるころ、タイミングよくほーぷバーガーが到着しました。
パテやソースは自家製で、 バンズもなるべく自然素材のものを使っているという「はるくもSun.」のもの。野菜もなるべく地元の新鮮なものを使用しているというこだわりがつまったバーガーです。
DATA
ほーぷバーガー
営業時間:11:00〜15:00
休み:火・水曜
電話番号:080-3165-7771
しっかりと腹ごなしをした後は、車があまり通らない裏道をのんびり散策していきます。
立派ないちじくの木などもあるので、植物観察しながら歩くのがおすすめです。
田中エリアは、「ほ場(じょう)整備」といって、農業機械が入って作業しやすいよう、農地が区画整理されています。そのため、広々とした田畑風景が広がっているのが特徴です。
田中小学校の右手には、三木町の人にはおなじみ「嶽山(だけやま)」をのぞむことができます。
讃岐山脈を背景に農道で記念写真をパチリ。リラックス効果抜群の田中さんぽの雰囲気を心に留めることができます。
発着地点の田中公民館に戻る途中、昔ながらの商店街があり、なつかしい昭和の風景を味わうことができます。
広い空、広い田畑、はるかにのびる道、そんな景色の中をさんぽすれば、心もリフレッシュ。田中さんぽで、三木町の自然をのんびり味わってください。
ほ場整備
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